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【クリニック事務長事件簿 院長逮捕編】パート3(DSS:トラブル)

[2011.05.01]

クリニック事務長事件簿 院長逮捕編 パート3

院長逮捕の衝撃はオーナーやクリニックビルの先生方にも同様を与えた。

弁護士が接見に行くが両名とも一切医師法違反にあたるような行為は

していない。信じて欲しいとのことである。

また職員のことは我々に任せるということで

一番長く働いていただいている職員一名以外は、全員退職して

もらうことにした。

警察からの事情聴取があるので一人一人に診療所内での

奥様の行動について話を聞いてみた。

 

医療行為と思われるようなことは職員の前では行っていないようである。

びっくりしたのは、院長と同じ白衣を着て職員に先生と呼ばせていたのである。

そのような名称を使うこと自体が?である。

患者側からみると誤解を生む大きな原因となることは間違いない。

 

職員も1週間かけて一人一人事情聴取を受け、診療行為について何度も

聞かれたようであるが、診療行為については行ってないと警察では話した。

その間弁護士は、担当刑事とのやり取りや留置されている警察署に

行って頑張るように話をしている。

 

診療行為について認めないまま留置期限が近づいてきた。

検察側も想定した内容の確証が取れず焦っていた。

弁護士はとにかく身柄を取り戻すことを最優先に交渉を進めた。

なかなか方向性が出てこない。このような事件でどのように

進んでいくのか全くわかない。院長の両親とも連絡を取り合うが

どうしようもできることもない。

ずっとこのまま全く行為を認めないのであれば拘留の延長と

なるという話が弁護士からあった。

我々も疲れており一体どうなるのかと予測不能であり、歯科医院も

これで終了だろうし、事後処理はどうなるのかと頭を抱えた。

 

突然連絡が弁護士より入った。 

罰金刑の対象という形で処理され身柄を取り戻すことができた。 という

我々も何が正しい方法なのかわからなかった。

このまま認めなければさらに拘留され診療所の将来も完全に

なくなると考えた。身柄を取り戻した弁護士は不法逮捕であるという

ことで会見を開きましょうということを勧められたが、これ以上積極的に

戦う意思は、院長夫妻にはなかった。

 

そして罰金刑がでてこの事件は終わることになる。でももうクリニックビルでは

業務を続けることは不可能である。

院長夫妻と今後の方向性を検討、歯科医院を売却することを決定。

売却先を探して3ヶ月後、どうにか歯科医院を売却することが

でき取り合えず一定期間の生活費用は確保されることとなった。

売却できたら御礼をしますとの話もあったが、その後何の連絡も

なくなり、現在は音信普通である。

 

医療行為にこの程度なら大丈夫であろうという考え方はない。

また患者や業者から誤解されるような行為は絶対にやってならない。

人は決して好意的にはみてくれない。

周りを巻き込み、その内容について全く省みることをしない。

お金が全てと力以上のことを行ってしまうと突然大きな落とし穴が

待っている。

 情報過多の時代、最低限自分を守る手段は特に重要と言ええる。

 

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