【採血時の患者さん取り違い】での職員への対応:リニューアル版(DSS:Q&A)
【採血時の患者さん取り違いでの職員への対応】
《解説》 採血におけるミスはクリニックの中でも意外に多い。 血液が凝固したり、取り漏れがあったり、指示ミスが あったりどこのクリニックでも経験する。 しかし、採血の必要ない患者さんを採血する例は 少ない。今回はこのミスが発生した職員への対応 を紹介する。 |
Q,採血する患者さんを間違える事故が発生しました。間違われた患者
さんに対しては、特に問題なく謝ることで済みましたが
クリニックとして今後職員に対してどのよう に指導していけばよいでしょうか
A, 今回の事故は、何らかの問題が発生したとしても保険の対象ともなりにくく、
患者さんによってはクレーマーになることもあります。
一般的には、患者さんに謝ることでほとんど解決することが多い内容ですが、
今回の場合には、どこかで確認ミスや指示ミスがあったことが想定できます。
またこのような事が発生する理由として担当職員の資質も挙げられます。
今回の場合、間違われた患者さんが良い人だったと考えて、今後このようなことが
発生しないよう、全職員がそれぞれの持ち場で確認業務の再検討が必要です。
個人だけの問題とせず、クリニック全体の問題として考えることが重要です。
採血に関するミスでは、検査結果の貼り間違えなども目立つミスです。
いい機会だと考え医療事故やミスに発展しないよう総点検をしたいものです。
また今回のケースではクリニック側が全責任をとらなければなりません。
責任は個人ではなく管理者の医師が責任をとらなければならないこと。
さらに今回のようなミスでは報告書、始末書(反省文等)を提出させ
当事者の職員がどのように考えているか等を把握することが重要です。
今後はクリニックとして小さな問題でも院長が把握できるようヒヤリハット会議を月1回開き、
定期的にお互い確認するようにすることでミスを防いでいきたいものです。