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いやーまいった 社会人?デビュー 2009年11月(DSS:ルート50)

[2009.11.06]

【思い出横丁33年】

ちょっとした安い飲み屋さんにはよくいきますが思い出横丁にまつわる話を中心にまとめてみたいと思いスタートしました。目標は年内完成です。途中挫折等あると思いますが、興味ある方のみよろしくお願いします。 ではスタート

 

はじめに: 

思い出横丁というとあそこだとピンとわかる人もいる。そう、そこは通称しょんベン横丁と言われている戦後から続いている数坪の呑み屋が30-40軒ほどあるおじさん憩いの場である。千円あればちょっとひっかけて帰れる場所、以前は食堂が多かったが今は食堂は2-3軒になってしまった。最初に行ったのは21才当時私鉄線のG駅に住んでいて新宿経由で通勤していて朝ごはんを横丁の食堂で食べはじめたのがきっかけ、最初はこわごわ入った覚えがある。横丁歴30年自分でもびっくり、離れて住んでいてもその界隈にくると何となく足が向いてしまう。おふくろ的な場所である。

思い出横丁バイト編:

★社会人?デビュー

思い出横丁のデビューは定食であったが、よく考えてみると実は学生の頃その一角の焼鳥屋で友人の紹介で1年あまりバイトをしたことがあった。当時は19歳東京へ出てきての初めての飲食店でのバイトである。ホール係のとして働く自分は授業が終わり5時からだったと思うがその経験は今思えば社会に関係する人間として色んな経験をさせられた第一歩であったような気がする。当時はすべてが初めてのことで言われるがままからスタートし失敗やマネージャにごまかされたり社会の一部分を見せられた忘れられない期間であった今思えば楽しい時間といえた。

授業の合間に友人から誘われたことがきっかけである。飲食店でのバイトの経験は高校の時に叔父さんのお店を年末年始に手伝った経験があったので全く初めてではなかったので抵抗感はなかった。またそのお店が通常の一杯飲み屋ではなく中級の割烹のお店であったこと、また給与より月額1000円程度の積み立てがあり社員旅行に行けるということも学生としては得する感覚がありやってみようかという気持になった。連れて行かれた場所は本店の事務所でそこは1階から3階までがお店であり板前さんと仲居さんが開店の準備をしていて忙しいんだなという程度の感覚とここで働くんだなと思いながら友人と一緒に面接を受けることとなった。メガネをかけたマネージャーらしき人がいて簡単にホールの仕事の内容を教えていただき時給700円食事つきという条件で月曜から金曜まで5時から11時まで働くこととなった。

★バイト初日なのだ

学校の授業が終わり、言われたとおり横丁のお店に行くとマネージャの酒田さんが待っていて、まず、更衣室に案内をしてくれた。お店の紋が背中には入ったハッピに着替えた後、酒田さんに連れられて板前さんやアルバイトの先輩に紹介するため挨拶をして回ることとなった。みんなやさしく挨拶をしてくれる。板長さんは「おー若いなあ、頑張れよ」とニコニコしながら返事をしてくれる。他の板前さんや仲居さんも「はい、よろしくね」と返事を返してくれる。焼き方担当の山岡さんのところで突然マネジャーの酒田さんが「彼、大学生で国士舘だと」というと「うへ―ホントですかやっとおれより年下がきたと思ったのに、やべーと」わけわからないことを言う。後に酒田さんの話では暴走族出身で昔どうも痛い思いをしたことがあるらしい。しかし「よろしくお願いします」と言うと「よろしくな」と挨拶をされ、しょんべん横丁デビューの一日目がスタートすることとなった。 (3/18:更新)

★この仕事あってるかも

ホール係は女性の仲居さんも含めて1階は3-4人2階は1-2人で接客する。アルバイトの先輩M大学の大楽さんに実際の接客方法について教わることとなった。ちょっと小柄であるがイケメ(小型アラントロ゙ン)の大楽さんは優しく飲み物の場所やお酒の機械やどぶろくの出し方、付け出しや料理の注文方法やお皿の下げ方など一通りのルールを教えてくれた。お店は1階にカウンター席とイス席、2階はイス席のみでお客さんが入ると全部で50名ほどで結構忙しくなる。カウンター席は仲居さんが一人でお役さんの相手をするので私の担当は1階のイス席担当で20名を受け持つこととなる。お店全体では板前さん含め10名前後でお店を動かしているのである。すべてが何もかもが初めてであるがどうなる事かと思わない自分に「ひょっとしてこのバイト自分に合ってるのかも」と思いながら社会人としてデビューした気分はまんざらでもない。マネージャーの酒田さんの「それじゃー5時になったので開けまーす。よろしくお願いします。」との掛け声のもと暖簾をかけ本日の営業開始となった。一組目のお客さんが入ってくるのと同時に「いらっしゃいませー」と大きな掛け声。マネージャーの酒田さんもビックリ、自分自身もビックリの掛け声、大楽さん「おー初めてとは思えないね」とニコッと、酒田さんも「その調子だよ」と、そこに焼き方の山岡さんが「まだまだ最初だけじゃだめだぞ」と口を挟み、緊張感と満足感の一日となった。(4/25:更新)

★常連さん

大楽さんが「最初はよく見ているといいよ」と声をかけてくれた。開店して2-3組のお客さんが入ってくるがすべてが中年の男同士のお客さんで若い20代から30代前半のお客さんは入ってこない。この横丁は戦後からあると聞いたが決してきれいな横丁ではなく戦後そのままきている感じで雑然としているのでこの横丁自体に若者は入りづらいのかもしれない。すると常連らしき40代後半の男性のお客さんが入ってきてマネージャーに「おっ」と手を揚げ声をかけるとカウンターに座りお店の中を見回してカウンター担当の美奈さんに「あの子新人」声をかけたようだった。すると美奈さんがこっちにおいでという 感じで手招きをするので大楽さんに「行かなきゃ行けないすかね」と聞くと「常連さんだから挨拶しておいでよ」というのでカウンター席に行くとそのお客さんは「俺石田っていうんだ。美奈ちゃんファン、覚えといてよ。君何歳」というので「19歳です」と答えると美奈さんが「若いでしょ、これからなのよ」石田さんも「若いよなあ俺の半分以下だもの。まあ頑張って」と声をかけられた。「頑張ります」というと「煮込みと焼き鳥五本、塩で頼むわ」とオーダーを言われたので美奈さんの顔を見ると「ちょっと待ってね今伝票に書くから」と複写式の伝票に書いてオーダーの書いてある細い紙を二枚渡し「よろしくね」と渡された。厨房にいって「煮込み一丁お願いします」と言ってオーダー紙を既定の場所に挟み、次に焼き場の山岡さんの処へ行き「焼き鳥塩で五本お願いします」というと「はいよ」と言って焼き鳥を焼き始めた。これが人生最初のオーダーで、何かこんな感じでいいのかなと思いつつもこの流れにホットするとともにやっぱりなんとなく勉強より楽しいわと感じてしまう自分がいた。

★夕方なのにおはようございますって?

アルバイト2日目学校の授業が終わると友達からお茶しないとの誘い、「悪い、今日ちょっと用事あんだ今度付き合うからさ」と断って電車に乗った。H駅より乗って三個目の駅である。まだ5時前なので通勤ラッシュの前で人もそんなに多くはない。駅を出ると真っ直ぐお店へ直行だ、少し気分がルンルンしている。焼き場は外から見えるので覗くと山岡さんがせっせと焼き鳥の準備をしている。まだ暖簾は掛かっていない。ドアを開けて「こんにちは」と言って入っていくと板前の北沢さんが「えーなんだって」と言うのでもう一度「こんにちは」と挨拶をすると北沢さんが「こんにちわじゃないの、マネージャーに教わってないの、おはようございますっていうんだよ」との返事。はあーって感じで「おはようございます」と再度挨拶をし直すと「仕事を始めるときはすべておはようございますっていうんだよ、覚えときな」って笑いながら教えてくれた。世の中は夕方だというのにおはようございますっていうんだ。ただただ不思議な挨拶だなと思って更衣室に行くと大楽さんがいたので思わず聞いてみた。「すみませんこのようなお店ではどこも時間が遅くてもおはようございますっていうんですか」と聞くと「そうだよ。どこでもそうだよ知らなかったの」というので「えー」と答えると少し目を丸くしながら田舎もんなんだなという感じでニヤニヤしながら1階に降りて行った。着替えて降りて行くと山岡さんがいたので早速「おほようございます」と挨拶をすると「おーおはよう続いてるジャン」となんともからかうような返事ちょっと会釈をして開店前の準備に入った。割り箸を袋に詰めたりおしぼりの準備をしたり、それぞれが黙々と自分の担当の持ち場の準備を始めている。板前さんも仕込みに余念がない。焼き場の山岡さんは焼き場で焼き鳥のした焼き中で短いパンチパーマに剃り込みに童顔はどう見ても暴走族の頭ではなく下の方であることを想像させ、またいかにも俺様が年上であるというような口の聞き方は19歳の私にも非常に滑稽にみえたが憎めない感じの人柄であった。このお店の焼鳥は母体が料理屋であるためか鶏肉のみで豚の内臓は言い一切使用していない。忙しくなると間に合わなくなるので予めした焼きをしておき注文が来てから、お客さんに出すまでの時間をできるだけ短くするように配慮している。このような横丁のお店では料理が遅いことはお客さんには受け入れられない。早くおいしく回転よくお値段はもちろん安くであるが他のお店よりも1割から2割高いため変な酔っぱらいのお客さんは少なくもっぱら中年のサラーリマン主体であった。よって横丁では高級店なのだ。私のバイト先は料理屋経営の焼き鳥店?という説明と横丁の中では一番の高級店という説明をいつから友達にするようになっていた。今考えてみればなんとも滑稽な話であるが勤め先に関してもちょっとしたプライドがあることを知ることとなった。

★呼び込みという看板役者

お店の中の仕事も一通り覚え毎日お客さんとの戦いである。お盆に上手に載せて落とさないようにするのが簡単なようで難しい。一品だけなら簡単であるが4-5品になるとうまくいかない。その様な時は無理をせず2回運ぶこととなる。手慣れた先輩の大楽さん(今後はアランということにする)は左にお盆と右に飲み物という感じでいつも二刀流であるが私の場合は無理をしない。落としたりこぼしたりすれば一貫の終わりである。新人はその程度しか気をつけることがない。突然マネージャーの酒田さんが「おーい今日暇だから外で呼び込みやってくんないかなあ」「呼び込みですか」「そう頼むわちょっといっしょにやろうか」といって外に出た。この通りには居酒屋の呼び込みさんが多く、前後をみて200メートル位に7-8人がいる。するとマネージャーが中年のサラリーマン風の二人組の前を遮るように立って左手を出し、「どうですか、焼き鳥おいしいですよ、いらっしゃい」と声をかける。すると二人はお店を探していたようで顔を見合わせてどうしようかとい感じである。するとマネジャーが脈ありと見て絶妙のタイミングでさっと入口のドアを開けて「どうぞ、あいてますから、ビール冷えてますよ」と声をかけるとなんと二人組は観念したようにお店の中に入ったのである。すかさずマネージャー「二名さんテーブルでよろしく、お二階ね」と声を駆け振り返るとこちらの顔見て「こんな感じだよ」といって満足そうな顔、その後10分程度一緒に呼び込みをやりお客さんを3組ほどつかむと「後よろしく」とお店の中に入っていった。なんと面白いだろう。ちょっと声掛けただけで居酒屋にお店へと足が向いてしまうのである。目的のない人は別にしてほとんどの人がどこにしようかなという感じでこの横丁にきて、細い道を行っては戻りしつつお店を物色しているのである。ここにくればなんでもあるし安く飲める吸い寄せられてきているとしか思えない。なんともこれが客商売かと思わず腕を組みたくなるよう光景、そのお客さんを並びの20軒のお店が奪い合うのである。行きつけのお店がある人は呼び込みの私とは目を合わさないようにさっさと歩こうとするし、行きつけのお店のない人はゆっくり視線をあっちこっちにやりながら歩いてくる。そのあっちこっちの人をめがけて近くから、遠くから声をかけあうのだ。人は全く同調性のないちょっとギラギラしたネオン看板の隊列になんと弱いのであろう。恥ずかしそうにしていると全くお客さんは振り向きもしない、目の前をいとも簡単に通り過ぎる。歩きながらうまく呼び込みできずに隣のお店の軒先になると隣の居酒屋の40代と思われる呼び込み兄さんがニコッとし、「あんたはそこまで俺に任せろ」という感じで声をかける。すると「待ってました。」というアウンの呼吸で入口のドアが空き、吸い寄せられるようにそのお店へスーと川の流れのように自然に入る。これまた芸術的ともいえる流れ。そこで私はなるほど感心するが、我に返り、思わず心はコノヤロウ、次はこっちだとちょっと熱くなる自分にこれまた面白く、「呼び込み業」と言わせていただくだけの価値は十分にあると納得するのである。、隣の居酒屋の呼び込みお兄さんがお休みの日はなく、他の呼び込みお兄さんは、出演することはほとんどない。なぜなら看板役者しかお客は呼べねえーのだ。19歳の私にはその何といえない自信を持った雰囲気がとても素晴らしく感じた。 (5/15)

★横丁のお店

横丁には沢山の種類のお店がある。居酒屋、小料理屋、もつ焼きや、ゲテモノや、スナック、バー、ウナギや、すし屋、定食や、そば屋、ラーメン屋、中華やなどぱっと挙げただけでも10種類以上なんとも雑多なお店の集まりである。朝から開店しているお店もあり基本的に1年間でこの横丁のお店が全体が休みの日は一日もない。はじめての給与が出たらどこかのお店に行ってみたいと思って休み時間にふらっと歩きながらお店を覗く。ほんの数秒であるが十分にその雰囲気は伝わってくる。基本的に外から中の見えないお店はない。かならず空いてるか空いてないかが分かるようになっている。斜め前のスナックはどう見ても若いとは言えないママがお客さん相手にカラオケやギターを持ったながしのおじさんがきてお客さんと歌って思わずどこが楽しいんだろうと言いたくなるような感じであるがお客さんの層も年配の方でそのお店なりにマッチしていると言え、2-3軒下のゲテモノやはお店の窓に子袋、たま、ちれ、レバー、みそ有りますとわけのわからない言葉並び覗く、頭の禿げたちょび髭をはやした親父さんがいつもオレンジのタオルはちまきを頭にまいてお客さんと何の話をしているのかニヤニヤしながら対応していていったい何を食べさせているのかと言いたくなるがお客さんは男性だけでなく女性も3割程度は必ずいていつも満席である。角のウナギやはご飯ものがないようで(なぜかわからない)ウナギかもつ焼きかわからない串焼きをお客さんの前で焼き食べさせている。カウンターはお世辞にもきれいとは言えず、上から照らしている電球の傘の周りはたれ焼きの煙で蝋のように黒く垂れさがりちょっと見るとなんじゃなぜ毎日拭かないんだろうといいたくなくが、それがお店のトレードマークとなって絶妙の雰囲気をかもしだしている。いかんせんやはりウナギの焼く匂いに思わずひき寄せられる感じがする。もつ焼きやはほとんどのお店が外からもつがみえ、そのもつ自身が「おいしいですよ早く食べて下さい」とすべてが言っているような感じで食欲をそそられる。横丁に1軒のそば屋や(立ち食いと言ってもよいくらい)いつも揚げたてのてんぷらをのせて食べさせてくれ、朝なんぞは、1時間にいったい何人が食べているのだろうと思うくらい、注文して食べて一人5分もたたずに入れ替わり8つの椅子はいつも満席であるが、そばを出してくれる人の小指がないと若い自分にはちょっとビビりが入りいけなくなる。なんともすべてのお店にに個性のある全く一貫性のない横丁であるといってよいがこの横丁のパワーははかりしれない不気味なものがあり19歳の自分には別世界に感じてしまい近いようで遠い横丁という風にしか思えなくなっていった。(6/24)

 

 

 

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