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休職後復帰したスタッフAさんの老獪な退職金交渉 その1(DSS:会員:退職トラブル)

[2020.05.03]

心身症的疾患で後2ヶ月で休職期間満了の2年を迎えるスタッフAさんの退職処理に関わって欲しいと依頼があった。2ヶ月前に一度現場に復帰したが、他のスタッフの業務に対し一方的に腹を立て「私はあなたと仕事出来ない」等のパワハラ的対応でトラブルを起こした。周りのスタッフとの関係に施設側は不安を持ち自宅待機を指示、対応策を検討していた。

すでに顧問である社会保険労務士や弁護士等にも相談していくつかの方法を提示されていた。

・現況であれば休職2年になった時点で雇用継続できないと通告して問題ない。

・退職勧奨(解雇)してもこちらに有利な材料があるので大きなトラブルにならないので心配する事はない。

よって強気に交渉をしても問題ないというようなアドバイスを受けていたようである。

クリニックの要望は、他のスタッフも恐がり関係修復が難しいので休職期間満了での自己退職であった。状況を把握して上で事務長及び上司を含めて三人で面談する事になった。

上司から「現在の状況では、体もついていかないようだし、勤務を続けるのは難しいだろう」と暗に自己退職を勧めるような話が続いた。事務長からも同様の話が続いた。なかなか意図する話しにならないので私の方から「休職期間が満了する時点で雇用契約を継続するつもりはない」という趣旨の話と事務長よりその手続き書類一式について内容を説明、納得できれば署名捺印するように促した。

Aさん「現在の体調では、退職すしても他に転職できないので元気になるまでもう少し働かせて欲しい」と「退職するのであればこれまでの功績に見合った退職金が欲しい」等の要望があった。話の内容から事前に雰囲気を察してどうも何処かへ相談しているような回答である。ここで無理に勧めると解雇トラブルに発展しやすいと考え、書類を持ち返って署名捺印したら連絡するようにと話をし、それにAさんも同意したので一旦話し合いを終了した。

事務長等から聞いていたAさんの交渉に臨む雰囲気は、全く違うと感じられた。弁護士又は労働紛争を処理する役所等に相談し、交渉する準備をしてきたようである。今後の交渉は、十分注意が必要だと考えられた。

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>> 休職後復帰した事務スタッフAさんの老獪な退職金交渉 その2 

>> 休職後復帰した事務スタッフAさんの老獪な退職金交渉 その3 

>> 休職後復帰した事務スタッフAさんの老獪な退職金交渉 その4

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