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請求、再請求、窓口収入、未収金管理はクリニックの要(DSS:財務管理)

[2026.09.02]

クリニック経営では、請求・再請求・窓口収入・未収金管理は経営の根幹を支える極めて重要な業務です。苦労して得た診療収入を1円も無駄にせず、確実に回収するための体制づくりが求められます。

医療事務・レセプト請求を取り巻く現状と課題

近年のクリニック経営では、保険証の期限切れや無保険診療のトラブルに加え、オンライン資格確認やマイナンバーカード対応などのデジタル化が進み、窓口・請求業務が複雑化しています。

その一方で、公費負担医療や自賠責保険、労災保険などの診療報酬請求事務に精通した人材や、返戻・再請求に的確に対応できる人材は年々減少傾向にあります。

請求業務における属人化のリスクと体制整備

特定スタッフへの業務集中と引継ぎ不全

多くのクリニックでは医事スタッフが少数体制(常勤1~2名、パート含め4~5名程度)であり、スタッフごとのスキルや知識レベルに差が生じやすい環境にあります。レセプトチェックソフトの導入も進んでいますが完全ではなく、院長や経験者への依存度が高まりがちです。

特定スタッフに業務が集中すると、ミスや査定・返戻の放置が見逃される恐れがあります。また、担当者退職時に十分な引き継ぎができないと、深刻な業務レベルの低下や請求漏れを招く原因となります。

緊急時にも対応できる複数人体制の構築

感染症等の緊急事態など、不測の事態でも請求事務が滞らないよう、業務の標準化と複数体制によるチェック体制の整備が不可欠です。マニュアルを作成し、担当者任せにしない毎月の確認フローを確立することが重要です。

自賠責・労災保険における未請求・未収金のリスク

自賠責保険や労災保険、住民健診などは、通常の保険診療と異なり明確な提出期日が設定されていないことも多いため注意が必要です。診断書の作成待ちなどを理由に、請求が数か月遅延するケースも珍しくありません。

事例:自賠責・労災の請求遅れによる税務トラブル

ある整形外科では、自賠責保険の請求業務を担当していたスタッフが退職した際、後任への引き継ぎが不十分だったことで請求の遅れが常態化しました。その結果、直近分を含めて2,000万円を超える未収金が発生し、労災の請求漏れも発覚しました。さらに税務調査において売上の期ずれを指摘され、追徴課税を支払う事態に発展しました。

未収金・未精算を防ぐための管理ポイント

窓口収入や未収金の管理不備を防ぎ、健全なクリニック経営を維持するためには、日頃の厳格なルール設定が欠かせません。

ルールの明確化 少額の未収金であっても放置せず、毎月未請求・未回収内容を確認して回収手順を徹底します。
違算金の報告義務化 レジ締め時の違算金を個人で保管・補填することを禁止し、差異が生じた際は必ず報告させる体制を整えます。
定期的な未収金チェック 担当者任せにせず、未収金や返戻の状況を院長や責任者が定期的に把握し、回収状況をモニタリングします。

発生しやすい未請求・未収金・未精算を放置せず、ルールに基づいた厳格な管理体制を構築して確実な収益確保を目指しましょう。

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