中途職員採用のポイント【職種を考える】(DSS:採用)
【中途職員採用のポイント:職種を考える】
開業時と違って中途職員採用は、応募者数も少なく、募集時期や
職種によって人材補充に苦労する例が多い。
10年前とは採用方法や雇用される側の考え方も変化、医療機関
にとっての良い人材を見つけることは難しい時代となった。
原因として挙げられるのが、医療制度改革による医業収益減少と
規制緩和による人材派遣(紹介)会社の増加である。
特に診療所には、医業収益の減少は職員を正規雇用から
非常勤(パート)中心の雇用へと変化させ法定福利費負担や
賞与など給与関連の経費削減へ目を向けさせる結果となり
人材派遣(紹介)会社の増加は、応募者の減少や時給、
給与アップ、労働者権利の増長等、質の低下(労働トラブル増)
を招いている。
職員採用について職種に関するポイントについて掲載する。
「事務系職員」
特に経理総務等は集まりやすい。公共職業安定所でも人材が得られる。
医療事務では、経験者でも受付からレセチェックまで出来る
人材は少なく簡単には見つからない。
インターネントも併用するとよい。ネットに公開することによって、
募集広告、人材派遣会社等から売り込みもあるので注意が必要だ。
管理職では、一般企業出身者を雇用できる可能性が高いので医療機関
の体質改善に利用する事も方法といえる。
経験者となると応募者が少ないので、条件を多くすべきではない。
採用方法は、3か月の試用期間を短期雇用契約として能力を見極める。
人材の集まりにくい地域の場合には、折り込みチラシ等を併用するとよい。
特に通勤に便利な交通機関の沿線中心に募集が有効である。
募集はすべて同条件で募集することが採用後のトラブルを防止する。
人材としてコミュニケーション能力の高い人材を採用したい。
「技術職」
職種によって応募者数に違いがある。応募者が少ない医師、 看護師、
薬剤師は特に広範囲に多方面から募集しなければならない。
給与条件や勤務条件での働きやすさが必要である。
職種によって特定媒体に応募者が関心を持つケースがあるので
同職種の職員等に良く見る媒体を調査することも工夫のひとつである。
インターネットを利用した媒体も重要視しなければならない。
若い世代は、インターネットでの情報を検索するので自院の
ホームページで募集ページを作成し募集で掲載出来ない内容を
アピールすることも検討しなければならない。
給与条件は、給与相場の動向を確認しておくことも必要である。
理学療法士、診療放射線技師等は、給与条件が下がる傾向にある。
医師や薬剤師、看護師に関しては専門の人材紹介会社のルートを
活用しながら日頃から広く人材情報を集めなければならない。
急に募集しても見つからないということを考慮した募集活動が
必要と言える。