クリニックの承継譲渡における失敗事例(DSS:承継)
医療機関の承継譲渡における失敗事例
「承継譲渡失敗」の経緯
あるモール内科の院長から「健診部門管理医の誘いがあるので譲渡したい」という相談がありました。
| 経緯 | 譲渡先を探したところ、すぐに手が上がり打診したものの、「他の仲介会社にも当たっている」とのことでした。その後、基本合意に至り、オーナーとの家賃交渉も上手くいったと連絡がありました。譲渡予定は8~9月で、そろそろ引き継ぎも終わる頃でした。 |
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突然の契約破棄
しかし、突然モールオーナーから「二転三転して信用できない。他を紹介して欲しい」と連絡がありました。
| 理由 | 寝耳に水の事態に「何があったのですか?」と尋ねると、承継先が変わり、院長は他県の医療法人理事長に就任し、分院として新規開設したいとのことでした。 医療法人オーナーは飲食業も経営しており、「上手くいくはずがない。信用できない」と判断したようです。 |
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| その後 | 院長から会って謝罪したいと連絡がありましたが、オーナーは会いませんでした。 テナント契約はオーナーの承認なしに承継譲渡できない内容であったことが、今回の問題の根本にありました。 |
原状回復費用の問題
最終的に、院長は退去することになりましたが、6カ月前の通告が必要でした。
| オーナーの要求 | オーナーは原状回復を求め、賃料を含め最低7~800万円の費用がかかる見込みです。 |
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承継譲渡における教訓
この事例から、他人のテナントで上手くやろうとしてはならないという教訓が得られます。
医師であれば信用してもらえるだろうという考えは甘く、常識の範囲内で対応しなければ失敗する可能性が高いです。
医療機関の承継譲渡は、慎重に進める必要があり、特にテナント契約においては、オーナーとの信頼関係が重要であることを示唆する事例です。
