旅行で感じた貴重な日本 2010年5月(DSS:ブレイクタイム)
【休日と旅行】
お正月を過ぎて久しぶりの連休である。国会では連休を全国でずらしながら休日を与えるような動きがあるが、やっぱりみんな一緒の休みの方が何かと便利といえる。旅行代金や仕事の事を考えると根本的に無理のような気がする。ゴールデンウイークだから会社が休みでも誰も文句は言わない。これが各地でずれたりするともっと不都合が多くなると想像される。それならゴーデンウイークとなるような休日を増やした方が簡単出ないかと思った。ゴンルーデンウイークに山形に出かけた。移動は新幹線と在来線だったが、連休の間だったせいか東京駅も混雑してなく、出発して間もなく日常とは異なる雰囲気を感じ始めた。
新幹線の指定席でさえ7割程度の乗車率で車内の空気に緊張感がない。皆が今日はなんかゆっくりしてるねという感じのもとに時間が過ぎていく。終点の新潟について在来線に乗り継ぐまで10分程であったが利用客が載るまで数分遅れて発車したように感じた。在来線の特急は東京の私鉄よりも遅い雰囲気がしてなんとなくこれでいいのかという思いもしたが、この空気のゆったりした感じは、貴重であり東京では全く感じることができないと思った。新潟駅を出発して村上駅までは電車の両サイドは田んぼばかりで田植えの前の準備に入っており、既に水を引いている水田が4割ほどあった。ここの空気は東京と違うなと思いつつ車窓から眺める景色は仕事を忘れさせてくれるに十分といえる。村上駅を過ぎると突然車窓からの眺めは変わり、左は日本海、右は険しい山肌。しかし、今日の日本海は想像以上に静かで、遠い海の向こうに北朝鮮という国が本当ににあるのかなと考えずにはいられなかった。
しかし、時計が止まるように感じること言うのはこの様な事をいうのではないかと感じつつ、目的地の鶴岡駅に到着した。もっと賑やかな駅を想像していたが、その想像よりも3割程度のこじんまりした駅で思わず、田舎の駅と同じではないかと考えたがそれも当然のことで東京という都心から3時間以上も離れると東海道以外は皆同じである。
でも久しぶりの空気の動く遅さに精神的に満足させられた自分がいて、やっぱりこのような時間が必要であると心から思わずにはいられなかった。空気の違いとは、まさにこのような事言うのだろうと考えた。鶴岡駅からタクシー出羽三山に向かうと途中に山伏たちが止まる宿の通りを通過したが、祝日に国旗を立てている宿や人家が並んでおり、思わずこれが本当の日本だなとか、ここは右翼かなどと感じられずにはいられなかった。しかし、この感覚は今の日本のどこでも見たことがほとんどない為、皆さんこの雰囲気を見るべきだともいえる。
自分の国、日本をこのような感じで考えさせられるケースはない。是非一度行ってみるべきと思った。このようにして束の間の休日であるが初めて行ったところで久しぶりにいろんな思いをさせられた。知らない街への旅は大切である。